2024.11.25

シズル感を引き出すための撮影背景と小道具の選び方

シズル感とは、写真や映像を通して、まるでその場で体験しているかのような“美味しさ”や“香り”、“温度”といった感覚を視覚で感じさせる技術です。特に食品撮影では、このシズル感を引き出すことで、見る人の食欲を刺激し、購買意欲を高められます。シズル感を最大限に生かすためには、背景や小道具の選び方がポイントです。ここでは、その具体的なテクニックやアイデアを紹介します!

1. 撮影背景の選び方

自然で温かみのある背景

シズル感を感じさせるには、素材の温かみを意識した背景が重要です。木製のテーブルや、レンガの壁、ナチュラルな木目のカッティングボードなど、自然素材を使用した背景が食品に自然な温もりとリラックス感を与えます。特にパンやスープなど、家庭的な料理にはぴったりです。

テーブルクロスやペーパーで彩りをプラス

シンプルな木製のテーブルも良いですが、アクセントとして色味のあるテーブルクロスやペーパーを追加すると、写真に深みが生まれます。例えば、ブルー系のクロスはさわやかな印象を与え、赤系のクロスは料理の温かさや熱気を引き立てます。紙ナプキンやペーパーなどの小さなアイテムでも効果的に彩りを加えられます。

黒やグレーの背景で料理を際立たせる

濃い色の背景は、料理の色や質感を引き立たせる効果があります。特に、ステーキや焼き魚など濃厚な色合いの料理では、黒やグレーの背景を使うことで、料理自体のインパクトを最大化できます。また、金属や石のテクスチャーを取り入れた背景も、料理に洗練された雰囲気を加えます。

2. 小道具の選び方

調味料や野菜を添えてリアルさを演出

リアルなシズル感を引き出すには、料理を引き立てる小道具として、調味料やカットした野菜を添えるのも効果的です。スパイスの小瓶やハーブ、カットしたトマトやレモンの輪切りなどを配置することで、料理の風味や香りを感じさせることができます。例えば、スープの横にパンを添えたり、ステーキの横に塩と胡椒のミルを置いたりすることで、視覚的にも楽しめるリアルな一皿を演出できます。

食器選びでプロの仕上がりに

食器の選び方もシズル感を左右する大切なポイントです。たとえば、料理の色を引き立てる白いプレートは万能ですが、濃いブルーやターコイズのプレートを使うと、新鮮な魚料理がより鮮やかに見えます。レトロな雰囲気のカトラリーや木製のカッティングボード、アイアンのスキレットなどを使えば、料理に高級感や専門性が加わり、プロっぽい印象に。

スタイリングで温かみをプラス

シズル感を引き出すには、カジュアルな温かみも大切です。布製のナプキンや木製のカトラリー、メイソンジャーやガラスの水差しなど、自然素材のアイテムを取り入れて、家庭的で温かい雰囲気を演出しましょう。特に、料理が温かいことを感じさせるためには、湯気が立ち上るカップや温かいスープの近くに温かみのある小物を配置するのが効果的です。

3. 撮影環境を整えてシズル感アップ!

自然光を生かしたライティング

シズル感を生かすためには、自然光を利用するのがベストです。朝や昼間の柔らかな日光が、料理の美味しさを引き立てます。特に窓から入る光を使って、料理に陰影をつけると、立体感が生まれて臨場感がアップします。もし自然光が難しい場合は、ディフューザーを使って光を柔らかくし、プロっぽい仕上がりに調整するのも良い方法です。

湿度と湯気を表現するための工夫

湯気や水滴など、温かさや湿度を感じさせる演出もシズル感に一役買います。たとえば、ホットドリンクや焼きたての料理には、湯気を出すために少量の水をスプレーでかけたり、コーヒーカップの上に湯気を吹きかけたりすると効果的です。また、冷たい飲み物やビールの場合には、グラスに霧吹きで水滴を加え、より新鮮な印象を演出しましょう。

まとめ

シズル感を引き出すためには、背景や小道具の選び方、そして撮影環境を整えることが重要です。ナチュラルな素材や温かみのある小道具をうまく取り入れて、料理が持つ「美味しさ」を視覚的に引き出しましょう。また、湯気や水滴、自然光のライティングを駆使して、まるでその場にいるかのようなリアルな美味しさを伝えることが、シズル感を高めるための鍵です。

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